【哲学】死をどう捉えるか。
皆さんは、「死ぬことが怖い」
と考えることはありますか?
あるいは、「死ぬって、どういう
ことなんだろう」と考えることは
ありますか?
大学で哲学を勉強していると、
「死に関して考えることがある」
生徒が、とても多いことに気付きます。
当然のことかもしれません。生きることと
背反する、人生最大のテーマだからです。
僕自身、10代前半の頃から、よく、
「自分が消えてなくなる」のが怖いと
思ったものです。「自分がいなくなる...?
なんだそれ...、じゃあ、今って何なんだ?」
と、パニックを起こしそうになったことも
ありました。分からない、ということは
とても怖いものだと思います。
それを乗り越えてくれたのが、
「哲学」という学問でした。
さて、一般的に、「人が死ぬ」
ということをイメージすると、
「消えて無くなってしまう」
あるいは、「魂が浄化されて、
輪廻転生される(生まれ変わりがある)」
などと、考えるかと思います。
こうやって考えると、怖くありませんか?
自分が「無」に帰したり、
「永遠の生」を繰り返すように
思ってしまうからです。しかしながら、
哲学の立場に立つと、「死は存在しない」
ということが、ある意味では言えるのです。
生きている限り、死ぬことができません。
生きている人間が、生きている以上、
死を経験することはできないのです。
つまり、生きている我々は、どこまでも
死ぬことができないのです。これは、
古代ギリシア哲学、エピクロスが
言っていることです。
「ない」自分を想像してみてください。
自分が「ない」はずなのに、「ない」
ことを想像している自分は、「ある」
あれれ、自分が「ない」はずなのに、
それを考えている自分は、
「ある」のです。どこまでいっても、
考えている自分が「ある」
「あり続ける」
死という概念が複雑になりました。
一般的に考えられるような、
「消えて無くなってしまう」
ということや、
「輪廻転生される(生まれ変わりがある)」
ということを、もっと疑わなくては、
いけなくなってしまいました。
ご都合解釈のように、思われる方も
いるかと思いますが、この仮説を
否定することは不可能です。
こういったことが、
「哲学をする」ということです。
「死ぬことが怖い」と考えることのある人、
「死ぬって、どういうことなんだろう」と
考えることがある人は、この記事を読んで、
少しでも、「死に対する考え方」が、
変わったんじゃないかと思います。
僕は、「死ぬ」ということの恐怖を、
哲学を学んで、精査する(詳しく調べる)
ことで、乗り越えていきました。
普段、当たり前だと思っていることを、
懐疑する(疑ってみる)だけで、見える世界は
全然、変わってきます。変わってしまいます。
面白いことだと、思いませんか?
以上、「死をどう捉えるか。」
というお話でした。
Yuki Ikeda.
0コメント